
再開発が進む「JR松山駅」周辺の工事進捗をお伝えするシリーズ、今回は第10回目(2024年6月時点)のレポートです。今月も東西それぞれのエリアの状況を見ていきましょう。
▼前回の記事はこちら
JR松山駅周辺 再開発はどこまで進んだ?2024年6月の最新状況
松山駅 東口周辺

今月もJR松山駅周辺の再開発進捗状況を見ていきたいと思います!今回は久しぶりに松山駅東口周辺の様子も撮影してきました。

ここは「自衛隊愛媛地方協力本部」がある辺りから、愛媛県が取得予定の土地を見た景色になります。西口の松山市取得予定地の方では議論が始まっていますが、こちらの県取得予定地には何ができるのでしょうか?

現在は駐車場として運用されているようです。平日でしたが、利用者も多く人気の駐車場でした。

現在の地上駅舎が撤去されて駅ビルができたら、この駐車場の位置からの視線の先が駅ビルの正面になりそうです。

この場所で偶然にも、JR四国の観光列車「伊予灘ものがたり」が停まっているのを見かけました。
松山駅 西口周辺
続いて松山駅西口周辺です。

「松山駅北東西線」が整備されている通りも少しずつ変わってきていて、新しいマンションも駅前にできています。

視線を少し右にずらして駅方面を見ると、「こくみん共済ビル」が建て替えられて以降、目立った大きな動きはまだありません。

こうして見ると、駅全体がかなり大きい(長い)ことが改めて分かりますね。

新駅舎のコンコース入口には「JR松山駅」の文字が見えていました!

駅名の文字が入っただけでも、ぐっと駅らしさが増したように感じます。
▼松山駅の高架下に入るショップについてはこちらの記事をどうぞ


まとめ
車両基地跡地の将来像:基本計画策定へ
今月は、旧車両基地の跡地に整備する施設について、少し進展がありました。
報道によると、作る施設の機能や規模を決める「基本計画」の策定について、東京に本社を置く共同企業体と業務委託契約を締結するとのことです。
新しい施設は「情報文化交流拠点」がテーマとされており、今後は市が想定している2,000席程度の劇場型ホールや、要望のあった5,000人規模のアリーナなどを具体的に検討していく流れとなります。
劇場型ホールかアリーナか?議論の焦点
駅前に建てるべき施設は、劇場型ホールとアリーナのどちらが望ましいのでしょうか?
収容人数が2倍以上違うと、そこを利用するアーティストや団体も大きく変わってくるため、慎重に決める必要があります。
それを考えるために、松山市内の主要な会場を一覧にしてみました。ここに記載した施設以外にもまだありますが、ライブ・コンサート・発表会などでよく利用される施設をピックアップしています。
会場名 | 収容人数 |
---|---|
愛媛県武道館 主道場 | 6,532席 |
愛媛県県民文化会館 メインホール | 2,725席 |
松山市民会館 大ホール | 1,845人 |
松山市総合コミュニティセンター 文化ホール | 988席 |
愛媛県県民文化会館 サブホール | 912席 |
松山市民会館 中ホール | 605人 |
松山市北条市民会館 大ホール | 547席 |
愛媛県生涯学習センター 県民小劇場 | 505席 |
松山WstudioRED | 450人 |
松山SALONKITTY | 400人 |
松山市民会館 小ホール | 200人 |
城山公園にある松山市民会館大ホールが老朽化しており建て替えが必須であることを考慮すると、市が想定している2,000席程度の劇場型ホール案の可能性は高いと言えるでしょう。
全国の事例を調べてみても、ライブを行うアーティスト、お笑いイベントなどの地方興行、吹奏楽の大会を開催する学校団体にとっても、2,000席程度を望む意見が多いように見受けられます。それらを考えると、松山市内に需要のある2,000席規模のホール機能を無くすことは避けたほうが良いかもしれません。
ただし、アリーナにした場合のバスケットボールB2リーグに所属している「愛媛オレンジバイキングス」の集客増やそれによる経済波及効果なども無視はできません。単純に収容人数だけで決められるものではなく、多角的な検討が必要です。
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【追記】松山市、5,000席規模アリーナ整備方針を示す
松山市は、JR松山駅に隣接する市取得予定地に、プロスポーツやコンサートの開催などができる5,000席程度のアリーナを整備する方針を示しました!劇場型ホールかアリーナかで検討が進んでいましたが、市としてはアリーナ整備へ大きく舵を切った形です。
今月の「JR松山駅周辺再開発進捗状況」レポートは以上となります。
来月の更新も、ぜひお楽しみに!